第56回 日本小児歯科学会大会 56th Annual Conference of the Japanese Society of Pediatric Dentistry

大会長挨拶

第56回 日本小児歯科学会大会の開催にあたって

第56回日本小児歯科学会大会
大会長 有田 憲司(大阪歯科大学歯学部小児歯科学講座)

 会員の皆様には、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度、公益社団法人日本小児歯科学会の第56回大会の大会長を拝命し、大阪歯科大学歯学部小児歯科学講座が担当させていただくことになりました。
 会期は、2018年5月10日(木)・11日(金)で、会場は大阪市北区中の島にある大阪府立国際会議場(通称:大阪国際会議場、愛称:グランキューブ大阪)です。現在、準備委員会および運営事務局を中心に鋭意準備を進めております。
 さて、わが国は、すでに超高齢・少子・人口減少社会に突入しており、近い将来、これまでと異質の社会が到来すると予測されています。今日ほど、未来を担う子ども一人ひとりの育ちや育児支援を第一に考えなければならない時代はないと考えます。「自然は人間の苗床」と言われるように、子どもは自然と文化・文明に影響され適応します。そして、近年の自然が急速に人工的に歪められ続けた結果として、子どもの「こころとからだ」に問題が生じてきていると報告されており、小児歯科学・医療においても、注視していかなければならない大問題です。そこで、今大会のメインテーマを「自然・進化・未来 ~子どもより大切なものはありますか~」とさせていただきました。
 このメインテーマに沿って、特別講演として大脳生理学の権威である久保田競先生(京都大学名誉教授)とスポーツ医学の大家である武藤芳照先生(日体大総合研究所所長)のご講演を、また、教育講演として比較認知発達科学の開拓者である明和政子先生(京都大学大学院教育学研究科教授)のご講演を企画いたしました。一般市民に向けた公開講座には解剖学者で虫好きで知られる養老孟司先生(東京大学名誉教授)にお願いいたしました。
 さらに、各種委員会企画のシンポジウムやセミナー、JSPP企画講演、企業展示など充実した内容を用意させていただきました。また、懇親会は若い会員の皆様も参加しやすいよう工夫を行っています。
 本大会は、各地からのアクセスの良い大阪開催ですので、最も重要な一般講演(ポスター発表)の演題を多数応募していただきますようお願い申し上げます。
 参加された皆様が満足され思い出に残る大会となりますよう心をこめて企画・準備いたしておりますので、会員の皆様には多数のご参加をお願い申し上げます。また、市民公開講座には一般の方々が多数ご参加されることを期待しております。
 最後に、今回大阪での開催の機会を与えていただき、また多大なご協力をいただきました理事長はじめ学会役員の先生方、学会会員および関係各位の皆様に心より感謝申し上げます。